アリペイの年利は4%、当たり前になった中国のキャッシュレス/財布レス

アリペイの年利は4%

中国の平均的な都市生活者のマネー管理をご存じだろうか?

 彼らは給料が銀行に入ったその日に全額、スマホの中に入れているアリペイに送金する。理由は明快だ。アリペイ(の金融商品)の年利は約4%もつくのである。さらに、毎日(日割りの)利子がつくうえに、いつでも自由に出し入れできる。

 アリペイとウィーチャットを使えば、コンビニ、薬局、町の食堂など、どこでも支払い可能で現金はなくても生活にまったく困らない。さらに、ウィーチャットの中にあるミニプログラムという機能(アプリの中から利用できるアプリ)を使えば、わざわざ企業のホームページやアプリを立ち上げることなく、ウィーチャットからすぐに企業のサービスを利用できる。アプリの中でポイントを貯めて管理できるので、会員カードも持ち運ぶ必要がない。

 これが中国人のマネー管理の現状であり、筆者が深センで通う中国語学校の教師は、「もう1年半以上財布を持ってない」と話した。

 モバイルアプリを利用した中国のキャッシュレス、「財布レス」生活は日本のはるか先を行っている。

https://www.sbbit.jp/article/cont1/34945
 

支付宝(アリペイ)にチャージをするだけで金利4%「余額宝(ユエバオ)」

持っているだけで高金利が付く?


中国で主流の電子決済方法「支付宝(アリペイ)」のサービスの中に、今回ご紹介する中国の高金利商品「余額宝(ユエバオ)」があります。

「余額宝(ユエバオ)」は、電子決済「支付宝(アリペイ)」にチャージをするだけで、金利が付くというサービスです。金利は、2017年5月15日の段階で4.0180%です。それほど高くないと思いましたか?

世界の金融商品に比べればそれほど高くはありませんが、日本の金融商品の比べればまぁ高い方だと思います。

しかし、この商品の良いところは、金利の高さだけではなく自由の高さにあります。最小投資額は1元(日本円で約16円)からで、一般的な金融商品のように年数の縛りがなく、いつでも引き下ろすことができます。いわば普通の銀行預金のようなものです。

「余額宝(ユエバオ)」のMMF運用率は、世界第一位


「余額宝(ユエバオ)」のような自由度の高い金融商品であれば、人気が出て当然ですよね。現時点で、「余額宝(ユエバオ)」が「MMF(マネーマーケットファンド)」投資をしている運用額は、1,655億米ドル(日本円で18兆7,743億円)です。

この投資額は、JPモルガンの米連邦政府「MMF(マネーマーケットファンド)」を超えての世界第一位です。

今後は、銀行のような古い考えのところではなく、「FinTech(フィンテック)」を駆使したサイバー企業が金融マーケットを支配していくことになるでしょう。

http://investmentfromtwenty.asia/archives/4349

アリペイに入れるだけでお金が増えるスマホ決済の秘密

QRコード方式スマホ決済「アリペイ」は、どこでもキャッシュレス決済ができるという利便性だけでなく、入れておくだけで年利4%以上でお金が増えていく余額宝(ユアバオ)という仕組みにも人気がある。なぜ、お金を入れておくだけで増えていくのか。その仕組みを南方週末が解説した。

おサイフのポケット感覚の余額宝

中国アリババが運営するQRコードスマホ決済「アリペイ」。都市部であればほぼ100%に近い店舗でキャッシュレス決済ができることから、もはや現金を持ち歩かない人が増え、スマホが現代の「おサイフ」になっている。

この利便性とともに、もうひとつ人気の理由が余額宝だ。入れておくだけで、年利4%以上で増えていくという投資信託商品で、しかも解約は1元単位で随時可能、即入金。もはや投資信託という感覚はなく、単なる「おサイフの奥のポケット」ぐらいの感覚。給料が出たら、それを丸ごと余額宝に入れてしまい、必要な分を引き出して使うという人も多い。もちろん、このような操作はすべてアリペイアプリの中で行える。

余額宝の高利回りの秘密は、MMFのまとめ買い

銀行の普通預金口座の利息は0.3%程度だ。余額宝は普通預金と同じように出し入れができて4%以上の利息がつく。余額宝は投資信託商品なので利回りは変動する。最高で6.7%に達したこともある。しかも、投資信託にありがちな手数料も取られない。これは誰だって、銀行の普通預金に入れるよりは、余額宝に入れたくなるだろう。

この余額宝の仕組みは、簡単に言えば「MMFのまとめ買い」だ。個人が1万円でMMFを買うときの利回りと、お金持ちが10億円でMMFを買うときの利回りは当然違う。余額宝は個人から小口の資金を集めて、まとめて銀行で有利な利回りでMMFを購入する。ここから、運営会社の経費や利益を引いて、残りの4%を消費者に還元しているという仕組みだ。

洗剤を1人で1個買ったら定価だけど、1000人集めて1000個まとめ買いすれば大幅割引されるというのと同じ発想だ。

▲余額宝の仕組みが一目でわかる図。顧客のお金をまとめて、大量の資金で銀行のMMFを購入する。個人で買う場合よりも、利回り条件が格段に高くなる。

おサイフの中に証券会社を作っちゃえ!

銀行と比べてどうしても乗り越えられない心理的な障壁があった。それはタオバオのネット証券で投資信託を買ったら、銀行預金から相当の額をネット証券会社に振り込まなければならない。これは心理的にものすごく不安になる。銀行預金はその分、減ってしまうからだ。

ところが、銀行で投資信託を買う場合、同じ銀行の預金から移すだけ。銀行の外には出ない。どちらでも同じことなのだが、同じ銀行の中に自分のお金があるという安心感は大きい。

2011年11月頃から、アリババのアリペイはタオバオの外に出て、キャッシュレス決済ツールとして使われ始めていた。スマホをおサイフとして使えるサービスだった。

周暁明氏は、アリペイが成長していく様子を横目で見ながら、どうしたら「誰でも気軽に買える投資信託商品」が実現できるかを考え続けていた。

そこで思い至ったのが、アリペイの中に出店できないかということだった。つまり、おサイフの中に証券会社を作ってしまおうという発想だった。これだったら、心理的な不安も軽減され、気軽に投資信託商品を購入することができる。


◀アリペイアプリの画面。白地右上のアイコン「Yu’E Bao」が余額宝。アリペイアプリのトップページにあり、タップすれば余額宝へお金が出し入れができる。投資信託商品だが、おサイフの奥のポケットぐらいの感覚だ。

MMFのまとめ買いというシンプルな商品設計

アリペイというおサイフの中に証券会社を作ってしまい、投資信託商品を売る。発想は大胆でシンプルだったが、実際の商品設計は簡単ではなかった。周暁明氏のチームは10以上もの商品設計を検討し、1年近く時間をかけて検討を重ねていった。

そして、2012年12月、いよいよアリペイの経営陣に自分たちの投資信託商品「余額宝」をプレゼンする日がやってきた。

このときには、余額宝はとてもシンプルな設計に洗練されていた。消費者が簡単に入出金できるようにするために、MMF(マネーマネージメントファンド、ローリスクローリターンだが換金性が高い)を中心にし、これを銀行でまとめ買いをする。

プレゼンでは、アリペイ側から「5分で終えてくれ」と言われていた。しかし、周暁明氏の説明は1分で終わってしまったという伝説がある。「MMFのまとめ買いをします」の一言で、アリペイの経営陣もすべてを理解したのだ。

こうして、2013年6月から、アリペイ内で余額宝のサービスが始まった。余額宝を使いたいからアリペイを使う人が増え、アリペイを使う人が増えるから余額宝を使う人が増えるという好循環が始まった。
 
http://tamakino.hatenablog.com/entry/2018/05/21/080000